
院長:飯田お気軽にご相談ください!
こんにちは。品川区旗の台整体院の院長、飯田直毅です。最近、自律神経のバランスの乱れでお困りの方からのご相談が増えています。その中でも多くの方が「自律神経失調症に対して漢方薬は効果的なのでしょうか」という質問をされます。このご質問を頂くたびに、私は院長として、また自分自身も過去に心身の不調を経験した立場から、丁寧にお答えしています。


この記事では、自律神経失調症と漢方の関係、そして整体という別の視点からのアプローチについてお話しします。医学的な知見と、開院以来22年間で蓄積された施術経験をもとに、あなたのお悩みに対する答えをお探しのお手伝いができれば幸いです
自律神経失調症のお悩みを抱える方々の中には、病院での治療に加えて、より自然な形でのアプローチを求めている方が多くいらっしゃいます。その選択肢の一つとして漢方薬を検討されるのは、とても理解できることです。


漢方医学は、2000年以上の歴史を持つ東洋医学の一分野で、体全体のバランスを整えることに重点を置いています。一方、現代の西洋医学では症状ごとに医薬品を処方するアプローチが一般的です。この基本的な考え方の違いを理解することが、漢方薬があなたにとって有効な選択肢かどうかを判断する第一歩になります。
漢方では、人間の体を「気」「血」「水」のバランスで捉えます。自律神経失調症に関連するお悩みは、これらのバランスが崩れた状態と考えられるのです。例えば、イライラや不安感が強い場合、気が過剰に興奮している状態とみなされます。逆に倦怠感や冷えが強い場合は、体を温めるエネルギーが不足している状態と判断されるわけです。
こうした個人の体質や症状に応じて選ばれた漢方薬は、体全体の機能を穏やかに調整し、自律神経のバランスを回復させるために作用します。漢方の特徴は、症状だけでなく、その人の体質そのものに焦点を当てるところにあります。
西洋医学の抗不安薬は、不安や興奮を早急に鎮めるために、神経伝達物質に直接作用します。効果は比較的早く現れる傾向にあります。一方、漢方薬は体全体のバランスを調整することで、時間をかけて症状の改善を目指すアプローチです。
私の会社員時代の話になりますが、ニンニク注射(ビタミンB1)や栄養ドリンクで無理やり元気を作り出していました。その場の解決策ばかり優先していたのです。本当に必要だったのは、疲れ切った体と心を根本から回復させることでした。この経験が、今の施術の考え方にも大きく影響しています。
当院には様々なお悩みを抱えた方々が来院されます。その中でも、漢方薬の検討が特に有効と考えられるケースと、そうでないケースがあります。
症状として、体の冷えや胃腸の不調、イライラとしたした気持ちの浮き沈み、疲れやすさなど、複数の症状が絡み合っている場合、漢方薬のアプローチは非常に有効です。また、更年期に関連する自律神経の乱れを感じている方、特に40代から50代の女性からのご相談は多くあります。


さらに、すでに西洋医学の薬を服用している方でも、副作用が気になるために、あるいは薬を減らしていきたいというお気持ちで、漢方薬の併用を検討される方も多いです。体に優しい自然由来の医薬品という認識から、心理的な安心感を得られることも、漢方薬選択の大きな理由になっています。
一方で、急性の強い不安発作や、睡眠が全く取れないほどの不眠症の場合は、漢方薬の効果が現れるまでの間、生活に大きな支障が出てしまうかもしれません。また、根本原因が姿勢の悪さや脊椎の歪み、あるいは脳への神経伝達の不具合にある場合、薬だけのアプローチでは十分ではないことがあります。
自律神経失調症の原因は、複数の要因が絡み合っていることがほとんどです。心理的ストレス、身体的な緊張、生活習慣の乱れ、栄養状態の悪化、環境因子など、これら全てが相互に影響し合っています。漢方薬は素晴らしいツールですが、すべての原因に対応することは難しいのです。
ここからは、整体院として、そして自律神経の改善を専門とする施術家としての観点からお話しする内容です。
多くの方が気づかないのですが、自律神経はただ脳にだけ存在するのではなく、脊椎の周囲や内臓周辺にも広く分布しています。つまり、脊椎の歪みや筋肉の緊張が、自律神経の機能を低下させてしまう可能性があるのです。
当院では自律神経測定器CondiViewを導入して、実際に数値化して把握することが可能です。開院以来22年間で見てきた事実ですが、姿勢が悪い方、長時間デスクワークをされている方、猫背の傾向にある方の自律神経は、ほぼ確実に不調を示すデータが出ます。
漢方薬は内側からあなたの体を整え、整体は外側から体の構造そのものを調整します。この二つのアプローチを組み合わせることで、より早い改善が期待できます。


例えば、30代の会社員の女性の場合、仕事のストレスからイライラが止まらず、不眠に悩まされているとします。この方に漢方薬だけを処方すれば、気の流れは改善するかもしれません。しかし、デスクワークによって生じた首や肩の緊張、背中の硬さが残ったままでは、脊椎周辺の自律神経は圧迫され続けるのです。
そこに整体による施術を加え、脊椎の歪みを整え、神経伝達を正常化させると、どうなるでしょうか。漢方薬の効果がより一層引き出され、体全体で相乗効果が生まれるのです。当院でこれまで見てきた改善事例の中でも、このような複合的なアプローチを取られた方の回復速度と満足度が最も高い傾向にあります。
自律神経失調症でお困りの方々は、実に多様なバックグラウンドと年齢層から来院されます。ここでは、実際にご来院されやすい方々のパターンと、それぞれにお勧めしたいアプローチについてお話しします。
30代から40代の働く女性の場合、職場でのストレスと女性ホルモンの変動が相まって、自律神経の不調を招きやすいです。このような方々からよく聞かれるのが「できれば薬には頼りたくない」というご希望です。
この場合、漢方薬は非常に有効な選択肢になります。女性特有の体の変動に対応した漢方処方も多く存在するからです。ただし、同時に仕事で猫背になっていないか、通勤時間が長く体が緊張していないか、という物理的な問題も確認することが大切です。定期的な整体施術で脊椎のバランスを整えることで、漢方薬の効果がより引き出されるでしょう。


子育ての責任とストレスから自律神経を乱される親御さんは、当院にも多くいらっしゃいます。特に思春期の子どもの不調に対応されている親御さんの場合、自分のお悩みは後回しにしてしまうことが多いです。
このような場合、漢方薬は生活の中に無理なく取り入れられるメリットがあります。毎日飲む習慣がつけやすく、特別な時間を作る必要がないからです。併せて、月に1、2回の整体施術で蓄積した身体の疲労を解放することで、心身の回復が加速します。
営業職や管理職の男性の場合、自律神経失調症という診断に対して心理的な抵抗感を持つ方が少なくありません。「自分は大丈夫」「もっと頑張らなければ」という気持ちで、症状を無視し続けるケースをよく見かけます。
このような方々には、漢方薬という「医学的なツール」という認識が、心理的な受け入れやすさにつながることがあります。西洋医学の薬という固いイメージではなく、自然科学に基づいた医療という立場で漢方薬を位置付けることで、受診への心理的ハードルが下がるのです。同時に、定期的な整体施術で体をリセットする時間を作ることで、ストレス対応能力が高まります。
ここまでの内容で、漢方薬と整体の両方のアプローチが有効なことはお分かりいただけたと思います。では、実際にどのように進めていくべきか、当院の考え方をお伝えします。
漢方薬を選ぶにせよ、整体を選ぶにせよ、最初にすべきことは「あなたの体の状態を正確に把握すること」です。当院では、初回の来院時に5種類以上の検査で身体の状態を可視化します。姿勢分析、自律神経測定、体組成測定、動作テスト、圧痛テストなど、複合的な検査を実施することで、あなたの自律神経失調症の原因が何かを特定するのです。


例えば、姿勢分析で脊椎の歪みが見つかれば、その歪みが自律神経圧迫の原因になっている可能性があります。自律神経測定で交感神経ばかりが優位になっていれば、リラックス機能の回復が急務です。体組成測定で筋肉不足が明らかになれば、栄養状態の改善も必要かもしれません。このように、複数の視点から情報を集めることが、最適な改善プランの立案につながるのです。
実際のところ、自律神経失調症の改善には、多くの場合において漢方薬と整体の両方のアプローチが有効です。しかし「両方必ず受けなければならない」というわけではありません。
あなたの現状把握に基づいて、私たちは正直にお勧めしています。もし脊椎の大きな歪みが見つかれば「まずは整体で構造を整えることが優先です」とお答えします。逆に、構造的には大きな問題がなく、内側からのバランス調整が必要であれば、漢方医や医師との相談を勧めるかもしれません。
大切なのは、あなたのお悩みを最速で改善するために、最適な手段を選ぶことなのです。商売的な都合で「こちらの施術を受けてください」と押し付けるのではなく、あなた自身の回復を最優先に考えて、相談させていただくというのが、私たちの姿勢です。
ここまでお読みいただいた中で、「漢方薬と整体があれば自動的に治るのか」と思われたかもしれません。しかし、実際のところはそうではありません。
自律神経失調症は、生活習慣の改善があってこそ、漢方薬と整体の効果が最大化されるのです。例えば、毎晩夜更かしをしていれば、いくら良い漢方薬を服用しても体は休まりません。ずっと悪い姿勢のまま仕事を続けていれば、整体の効果も一時的なものになってしまいます。
当院では、施術とともに、栄養、睡眠、運動、ストレスケアについても、より具体的にサポートするように取り組んでいます。あなたが「こうなりたい」という目標に向かって、生涯を見据えた計画的なサポートを心がけているからです。
これは本当に個人差があります。ただし、もし急性の症状でお困りでしたら、まずは医師や漢方医に相談して、症状の安定化を図る方が安全です。一方、慢性的にお悩みで、すでに検査を受けて大きな異常がないと言われているのであれば、整体で体の構造から改善していくアプローチでも良いでしょう。
脊椎の歪みや筋肉の緊張が自律神経を圧迫している場合は、整体による改善は非常に有効です。当院の施術経験では、脊椎周辺の神経伝達が正常化すると、多くの患者さんが劇的な改善を経験されています。ただし、心理的ストレスが主な原因の場合は、ストレスそのものへの対処も必要になります。
必ず医師や薬剤師に相談してください。組み合わせによっては、相互作用が起こる可能性があります。医療の専門家の判断を仰ぐことが大切です。
自律神経失調症でお困りの皆さまが経験される症状の辛さは、私自身も会社員時代に味わいました。栄養ドリンクとニンニク注射でしのぎながら、心身がボロボロになっていく恐怖感。周囲に理解してもらえない孤独感。そうした経験があるからこそ、今の仕事があるのだと思っています。
当院の強みは、漢方薬と整体の両方の視点から、あなたの体と心の状態を総合的に評価し、最適なサポートプランをご提案できることです。初回の検査から毎回の施術まで、施術歴15年以上の専属施術者が責任をもって担当します。これにより、細かな体の変化を見逃さず、計画的で効果的な改善が実現するのです。


自律神経失調症は、一人の力で治すのはかなり難しいというのが、実感ベースの私の考えです。ですから、漢方薬を試してみるもよし、整体を受けてみるもよし、あるいはその両方を組み合わせるのもよし。あなたが「試してみる価値がありそうだな」と思えるアプローチから始めることが、改善への第一歩だと思うのです。
もしかしたら、漢方薬は試したけれど効果がいまいち実感できなかった、という方もいらっしゃるかもしれません。そのような場合でも、整体という別のアプローチを試してみることで、思わぬ改善につながることもあります。病院での診断を受けても、なかなか良くならなかった症状も、原因の見方を変えることで、改善の道が開けることもあるのです。
9万回以上の施術をしてきて、何度も聞いてきた言葉があります。「あのとき勇気を出して連絡してくれて、本当によかった」。この言葉が、私が仕事を続ける何よりのモチベーションです。あなたも、一人で抱え込まずに、私たちにご相談いただければ幸いです。


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