起立性調節障害

起立性調節障害の症例報告

起立性調節障害とは

起立性調節障害は自律神経失調症の一種で、血圧の調整や睡眠と覚醒のリズムが乱れることで、特に朝～午前中に様々な不調が起こります。

小学校高学年～中学生頃に多く、日本小児科学会の調査によると、中高生の約10％がかかっている決して珍しくはない病気ですが、他の病気と見分けにくく診断もつきづらいため、まだ一般に認知が広がっていないのが現状です。

ひどい頭痛やめまい、だるさなどで、朝起きられず、起きてもしばらくは調子が悪く活動できません。だんだん起きられる時間が遅くなって、学校も休みがちに、やがて全く学校に行けなくなってしまうこともあります。

でもなぜか夜には元気になって、なかなか寝付けないため、気持ちの問題とか、一時的なものだろうと思われがちで、本人も家族もどうしていいかわからず対応が遅れがちなことも多いです。

親や教師でもこの病気を知らない方はまだ多く、怠けている、やる気がない、根性がないなどと勘違いして、善意から厳しい指導をしてしまうケースもあります。

ですが、実はこの病気になるタイプは、まじめで責任感が強く、ストレスを抱え込みやすい子供が多いので、厳しい指導により発奮するどころか、心に深い傷を負ってしまうこともあります。

起立性調節障害は、本人の努力や根性が足りないとか、ただ怠けているということではなくて、身体の機能がうまくいっていない状態です。ですから必要なのは叱咤激励やアドバイスではなく、まずはこの症状のことを知り、理解した上で周りが協力してサポートしていくことです。

起立性調節障害の原因

当院には起立性調節障害でお困りの方が多数来院されています。

これまでの検査結果、施術経験からはっきりと言えるのは、起立性調節障害の原因は一つではなく、複数の要因が複雑に絡み合っているということです。

起立性調節障害の原因として、以下のようなものが挙げられます。

起立性調節障害はこういった様々な原因が複雑に絡み合って起こる症状です。

複数の原因が積み重なり、身体の持つ治癒力の限界を超え続けることで、様々な症状が現れることになります。

お一人お一人の原因が異なるからこそ、改善のためには検査が何より重要になります。

病院や他の治療院で改善しなかったとしても、諦めるのは早いです。起立性調節障害でお悩みなら、充実した検査と豊富な施術実績を誇る当院に、ぜひお任せください。

病院とはここが違います

起立性調節障害に対して、病院では以下の治療法が一般的です。

薬物療法

効果にばらつきがあり、薬だけで完治することは難しいです。ミドドリン塩酸塩では動悸・頭痛・吐き気・ほてり感などの副作用も報告されています。

生活習慣指導

即効性がなく、効果が現れるまでに時間がかかる場合があります。本人と家族の意志の力も必要になるので、地道に継続することが必要です。

心理療法

ストレス要因が、原因の多くを占める場合は有効なことがありますが、そうでない場合は効果が見込めないなど個人差が大きく、時間と費用がかかる場合があります。

起立性調節障害を改善するために

まずはあなたの起立性調節障害の原因を、各種検査を通して明らかにしていきます。原因を取り違えていると、一時的に楽になったと感じたとしても、根本的な解決にはならないからです。

当院は、全身の骨格、筋肉バランスや動きを検査し、血流、神経伝達という体の機能そのものを高める施術をします。

そして体が楽になり、心にも余裕ができたところで、不調から脱却するための脳の働きと、生活習慣の改善も一緒に進めていくことで、体調を回復させ、進級、進学など、あなたの「こうなりたい」の実現を目指します。

当院の特徴

15年以上の施術経験を持ち、起立性調節障害のサポート経験の多い院長、副院長が、初回検査から毎回の施術まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

起立性調節障害になったのは、お子さんが悪いわけでもご家族が悪いわけでもありません。ストレス要因にあふれる現代社会では、特に変わったことをしていなくても、誰にでも起こりえる病気です。

そしてストレス対抗能力を上げることと、ストレス要因を減らすことに、できることから地道に取り組めば、必ずよくなります。

ただ、ご家族だけで改善に取り組むのは現実的に難しいですし、大切な学生時代を少しでも前向きに自分らしく過ごして頂けるように、病院、学校、家庭での協力、連携は非常に重要です。

親、医師、教師とは違う、手で触れて心身を楽にするという私たちは、お子さんにとっても特殊な関係性で、サポートの輪に加わることで、改善の大きな一助となれる手ごたえを感じています。ぜひ一度ご相談ください。

起立性調節障害のQ＆A

起立性調節障害は自然に治ることはありますか？

症状の発症後1年で約50％、2～3年で約80％の子供が改善傾向にあるといわれています。ただし個人差と環境の影響が大きく、進級、進学の選択肢にも関わってくるため、病院、家庭、学校をはじめ、周囲の理解と協力は多ければ多いほどいいというのが現場の実感です。

元気に部活もしており、朝サボっているのではと感じるのですが…

起立性調節障害で朝起きられないときは、怠けなど精神的なものではなく、実際に活動に支障があるほど血圧が低かったり、頭痛や腹痛の症状があります。自律神経の作用は、自分の意志よりも強く働くので、同じ状態であれば大人でも抗うのは困難です。

学校を休んだ日に、夜に外出するのは本人も親も抵抗があるのですが…

これはよく聞く相談で、同級生やその家族に会ったら気まずいとか、何か聞かれたらいやだなということはあると思います。ですが、体力維持と夜の睡眠の質を上げるためにも、夕方でも夜でも動けるのであれば外出して気分転換したり、外の空気を吸って体を動かすのが望ましいです。

食べるべきもの、食べてはいけないものはありますか？

病院でも言われると思いますが、1.5～2リットル程度の水、塩分をしっかりとることと、血糖値を一日を通して安定させるために、タンパク質、鉄分などをなるべく食事から摂るのが理想です。糖質のドカ食いや甘いジュース類、お菓子は血糖値を乱高下させて症状悪化につながります。

ストレスで悪化するのですか？

ストレスが発症に至る要因の一つになっていることは多く、回復を妨げたり長引かせる要因にもなり得ます。元々は急な成長による栄養不足などが主因でも、今まで当たり前にできていたことができなくなり、そのことが新たなストレス要因になることも多いです。

背が急に伸びたことと関係ありますか？

はっきりと思い当たるストレスや環境要因がない場合、急な身長の伸びや初潮など、体の成長が原因となることは多いと感じます。成長、発育には多くの栄養素を消費するため、それに伴って食事から十分に栄養を摂り、睡眠も必要ですが、それが足りないと不調につながります。

起立性調整障害とうつ病とは違いますか？

起立性調節障害での朝や午前中の体調不良のときは、うつ病と似た症状が起こりますが、起立性調節障害の場合は午後から夜にかけては体調も気分も回復し、運動などの活動もできるというはっきりした違いがあります。早めに小児科を受診して検査を受けることをおすすめします。

なぜ色んな症状を伴うのですか？

起立性調節障害は自律神経の乱れが大きな要因とされています。自律神経は全身の臓器をコントロールしており、動悸、めまい、頭痛、腹痛等を引き起こします。特に朝は血圧が活動レベルまで上がらずに全身の臓器が血流不足のため、身体を休ませようという反応が多く起こります。

朝は起きるまで何度も起こし続けた方がいいでしょうか？

朝起きて活動したいと思っているのに、身体がいうことをきいてくれない、起きたくても起きられないという、お子さんにとってもつらい状態です。「起きなさい」という命令口調や、大声で怒鳴ったり、布団をはがしたりするのは効果がない上に精神的に追い詰めてしまうのでやめましょう。

起こさず放っておくことはできないし、どうすればいいのでしょうか？

家族みんながこの病気のことを理解した上で、協力して回復に努めましょう。起こす時間を決めて、カーテンを開けて日の光を入れたり、何時だよと伝えてあげる。反応がなければまた30分後になど、なるべく感情的にならずに淡々とサポートし、様子を観察してあげてください。

起立性調節障害で悩まされていた皆さまも、当院で施術を受けて、このような変化がありました。

全身バランスと自律神経を整える当院の施術と起立性調節障害は非常に相性がよく、劇的に改善するケースも見られます。

起立性調節障害は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなる症状です。一人で抱え込まず、経験のある私たちにお気軽にご連絡ください。

原因不明の頭痛がよくなり、学校に休まず通えています

行けるか不安だった修学旅行も無事に行けて本当によかったです

学校に行けるようになり、高校への内部進学もできました