
院長:飯田お気軽にご相談ください!
夜寝る前、ついついベッドに入ってからもスマホを見てしまうこと、ありませんか?実は、その習慣が睡眠の質を大きく下げているかもしれません。夜になかなか寝つけない、朝起きるのが辛い、日中も疲れが取れないといった症状は、ブルーライトによる不眠症の影響かもしれないのです。


当院にも「仕事でパソコンを使い、帰宅後もスマホを見ていたら眠れなくなった」という相談が本当に増えています。特にここ数年、リモートワークが広がり、画面を見る時間が増えた方からのご相談が後を絶ちません。


夜遅くまでスマホを見ていると、脳が昼間だと勘違いして眠れなくなる、これは自律神経の乱れとも深く関係しています
ブルーライトは、可視光線の中でも波長が380~500ナノメートルと短く、強いエネルギーを持つ青色の光のことです。太陽光にも含まれていますが、スマートフォンやパソコン、タブレット、LED照明などのデジタル機器からも多く発せられています。
昼間に太陽光からブルーライトを浴びることは、実は体内時計を整えるために必要なことなのです。しかし問題なのは、夜に人工的なブルーライトを浴び続けることです。本来なら暗くなって休息モードに入るべき時間帯に、明るい光を浴び続けることで、身体のリズムが狂ってしまうのです。
現代社会では、仕事でパソコンを使い、移動中や帰宅後もスマホを見て、夜遅くまでテレビやタブレットを見るという生活が当たり前になっています。つまり、朝起きてから夜寝るまで、ずっとブルーライトを浴び続けているという状態なのです。
睡眠に最も関わるのが、メラトニンという睡眠ホルモンです。メラトニンは暗くなると脳の松果体から分泌され、体温を下げて自然な眠気を引き起こします。通常、夜9時頃から分泌が増え始め、深夜にピークを迎えます。
ところがブルーライトを夜に浴びると、脳が「まだ昼間だ」と誤認識してしまい、メラトニンの分泌が抑制されてしまうのです。ある研究では、就寝前2時間のブルーライト曝露により、メラトニンの分泌量が約22%も減少したというデータもあります。
メラトニンが十分に分泌されないと、寝つきが悪くなるだけでなく、睡眠の質そのものが低下します。浅い眠りが続き、夜中に何度も目が覚めたり、朝起きても疲れが取れていないと感じたりするのは、このメラトニン不足が原因の一つなのです。
人間の身体には約24時間周期で働く体内時計が備わっており、これをサーカディアンリズムと呼びます。本来、朝に太陽光を浴びることで体内時計がリセットされ、その約15時間後に眠気が訪れるように設計されています。
しかし夜遅くまでブルーライトを浴び続けると、体内時計が後ろにずれていき、どんどん夜型の生活になってしまいます。寝る時間が遅くなり、朝起きるのが辛くなり、日中も眠気や倦怠感に悩まされる、という悪循環に陥るのです。


当院で自律神経測定を行うと、夜遅くまでスマホやパソコンを見ている方は、交感神経が夜になっても高いままで、副交感神経への切り替えがうまくできていないケースが非常に多いです。本来なら夜はリラックスして休息モードに入るべきなのに、身体が興奮状態のまま眠ろうとしているわけですから、当然眠れません。
ブルーライトの影響で睡眠時間が短くなったり、眠りが浅くなったりすると、日中の生活にも大きな影響が出てきます。集中力の低下、記憶力の減退、イライラしやすくなる、疲れやすい、免疫力の低下など、様々な不調が現れます。
特に深い睡眠であるノンレム睡眠の時間が減ると、成長ホルモンの分泌が減少し、細胞の修復や疲労回復が十分に行われません。睡眠は単に休んでいるだけではなく、身体のメンテナンス時間なのです。
また、慢性的な睡眠不足は、肥満や糖尿病、高血圧などの生活習慣病のリスクを高めることも研究で明らかになっています。たかがスマホ、と思うかもしれませんが、その影響は想像以上に深刻なのです。
最も効果的な対策は、寝る2〜3時間前からスマホやパソコン、テレビなどのデジタル機器の使用を控えることです。理想的には夜9時以降は画面を見ない習慣をつけることで、メラトニンの分泌を正常に保てます。
「でも仕事のメールチェックが…」「SNSを見ないと落ち着かない…」という気持ちもわかります。私自身も以前はベッドに入ってからもスマホを見る習慣がありました。でも意識的に寝室にスマホを持ち込まないようにしてから、明らかに寝つきが良くなり、朝の目覚めもすっきりするようになったのです。
どうしても見る必要がある場合は、画面の明るさを最小限に落とし、ブルーライトカット機能やナイトモードを活用しましょう。多くのスマホには夜間に画面を暖色系に変える機能が標準搭載されています。
日中の仕事でどうしても長時間パソコンを使う必要がある方には、ブルーライトカットメガネの着用がおすすめです。特に夕方以降は積極的に使用することで、ブルーライトの影響を軽減できます。
スマホやタブレットには、ブルーライトカットフィルムを貼るのも有効です。最近では、カット率の高い製品も多く販売されていますので、自分の使用状況に合わせて選ぶとよいでしょう。ただし、カット率が高すぎると画面が見づらくなることもあるため、30〜50%程度のものから試してみるのがおすすめです。
体内時計を整えるには、朝起きたらカーテンを開けて、太陽光をしっかり浴びることが大切です。できれば起床後30分以内に、15分程度は自然光を浴びるようにしましょう。


朝の太陽光には、夜に浴びるブルーライトとは逆に、体内時計をリセットして身体を活動モードに切り替える効果があります。曇りの日でも室内より明るいので、窓際で過ごすだけでも効果があります。通勤で少し歩く時間があれば、それも体内時計の調整に役立ちます。
就寝前の照明は、できるだけ暖色系の間接照明に切り替えましょう。白っぽい蛍光灯の光もブルーライトを多く含んでいるため、夜は避けた方が良いです。オレンジ色の電球色の照明や、調光できるライトを使って、徐々に明るさを落としていくのが理想的です。
寝室は真っ暗にするのがベストですが、真っ暗だと不安という方は、足元に小さな常夜灯を置く程度にとどめましょう。カーテンも遮光性の高いものにして、外の街灯や車のライトが入らないようにすると、より深い睡眠が得られます。
ブルーライト対策をしても、なかなか眠れない、疲れが取れないという場合、身体の緊張や自律神経の乱れが根本原因になっていることも多いです。長時間のデスクワークによる首や肩のこり、ストレスによる身体の緊張は、交感神経を高ぶらせ、リラックスモードへの切り替えを妨げます。
当院では、姿勢分析や自律神経測定など複数の検査で身体の状態を詳しく調べ、一人ひとりに合わせた施術プランを立てています。身体の緊張を緩め、自律神経のバランスを整えることで、自然な眠りのリズムを取り戻していきます。
睡眠は健康の土台です。睡眠の質が改善されると、日中のパフォーマンスが上がり、気分も前向きになり、身体の不調も減っていきます。ブルーライト対策を今日から始めて、それでも改善しない場合は、身体からのアプローチも検討してみてください。
ブルーライトは、夜に浴びることでメラトニンの分泌を抑制し、体内時計を乱して睡眠の質を大きく低下させます。現代社会ではデジタル機器なしの生活は難しいですが、使い方を工夫することで影響を最小限にすることができます。
就寝前のデジタル機器使用を控え、朝は太陽光を浴びて、照明環境を整える。こうした生活習慣の改善と合わせて、身体の緊張を取り除き自律神経を整えることで、本来の自然な眠りを取り戻せます。


睡眠の悩みは、一人で抱え込まずに専門家に相談することで、思いのほか早く改善することも多いです。薬に頼る前に、まずは身体の状態をしっかり検査して、根本から改善する方法を一緒に探していきましょう。いつでもお気軽にご相談ください。


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