
院長:飯田お気軽にご相談ください!
「立ち上がるたびに目の前が暗くなる」「フラフラして倒れそうになる」——お子さんがそんな状態を繰り返しているとしたら、親御さんとしてどれほど不安な気持ちでいらっしゃることでしょう。しかも、なぜか午後になると元気になる。夜はなかなか眠れない。


「怠けているだけじゃないの?」と言われてしまったり、病院では「様子を見ましょう」で終わってしまったりと、出口が見えずにモヤモヤされている方もいるかもしれませんね。
今回は、起立性調節障害による立ちくらみが何度も繰り返される理由と、その背景にある身体のしくみ、そして日常でできる対処のヒントをできるだけわかりやすくお伝えしていきます。ぜひ最後まで読んでみてください。


「立ち上がるたびに目の前が暗くなる」「失神しそうで怖い」とご相談くださる方が多くいらっしゃいます。このしんどさ、決して本人の気合いや根性の問題ではありません。身体の中で何が起きているのかを一緒に確認していきましょう
「ただ立ち上がっただけなのに、なぜこんなことが起きるの?」と不思議に思われるかもしれません。実はこの現象、身体の中で起きているあるメカニズムがうまく機能しないことで引き起こされています。私たちが立ち上がる瞬間、身体の中では目まぐるしい反応が起きているのです。
人が座った状態から立ち上がると、重力の影響で血液が下半身に集まりやすくなります。健康な状態であれば、自律神経(特に交感神経)がすばやく働いて血管を収縮させ、心臓への血液の戻りを確保することで、脳への血流を保ちます。
ところが起立性調節障害では、この血圧を立て直す自律神経のスイッチが入るのが遅かったり、反応そのものが弱かったりします。その結果として、立ち上がった瞬間に脳へ届く血液量が一時的に大きく減り、目の前が暗くなったり、フラフラしたり、ひどいときには失神しそうになるという症状が起きるのです。
一度や二度なら「たまたま」で済むかもしれません。でも何度も繰り返すとなれば、自律神経のコントロール機能が慢性的に乱れているサインと考えるべきです。自律神経は脳と全身をつなぐ信号回路のようなもので、急激な成長・ストレス・睡眠の乱れ・栄養不足などが重なると、その回路が疲弊してうまく機能しなくなってしまいます。
「なんで同じことが繰り返し起きるんだろう」と感じているとしたら、それはまだ根本にある自律神経の乱れが解消されていないからかもしれません。
起立性調節障害は、自律神経失調症の一種です。血圧の調整や睡眠・覚醒のリズムが乱れることで、特に朝から午前中にかけてさまざまな不調が起こります。中高生の約10%に見られると言われており、決して珍しいものではありません。ただ、見た目では症状がわかりにくいため、周囲からの誤解を受けやすいという特徴があります。
「学校を休んでいるのに、夕方になると急に元気になる」という場面を見て、「やっぱりサボっているのでは」と感じてしまう方もいるでしょう。でもこれ、実は起立性調節障害のとても典型的な特徴です。


自律神経には昼間に活動を促す交感神経と、夜に休息を促す副交感神経の二つがあります。起立性調節障害では朝に交感神経が十分に高まらないため、身体が起き上がれる状態になるまで時間がかかります。だから朝はしんどく、午後から夜にかけて徐々に動けるようになってくるのです。怠けているわけでも、意地悪をしているわけでもありません。身体の仕組みがそうなっているのです。
立ちくらみや目の前が暗くなる以外にも、起立性調節障害では以下のような症状が重なることがよくあります。
こうした症状が複数当てはまるとしたら、身体の自律神経バランスが崩れているサインの可能性があります。「自分だけがこんなにしんどいのか」と思っていた方も、実は多くの方が同じように悩まれていることを知ってほしいと思います。
「何か特別なことをしたわけではないのに、なぜこんなことになったの?」と思われることもあるでしょう。実はこの症状、一つの原因だけで起こることはほとんどなく、複数の要因が複雑に重なり合って発症します。これまで多くの方を診てきた経験から、よく見られる背景を整理してみます。
中学生前後に多いのは偶然ではありません。この時期は骨や筋肉が急速に成長し、身体がたくさんのエネルギーと栄養を必要とします。ところが食事量や栄養バランスが追いつかないと、自律神経の働きを支える栄養素が不足し、機能が低下しやすくなります。「背が急に伸びた」「初潮があった」という時期に重なって症状が出始めるケースが多いのもそのためです。
受験や部活のプレッシャー、友人関係のトラブル、スマホやゲームによる夜更かし、朝食抜き、運動不足。これらが重なることで、自律神経への負荷がじわじわと高まっていきます。
また、この症状になりやすいのはまじめで責任感が強く、ストレスを自分の中に抱え込みやすいタイプの子が多いと感じています。だからこそ、「自分がしっかりしなければ」と頑張り続けることで、かえって回復が遅れてしまうこともあります。
長時間のスマホ操作や猫背の習慣は、胸郭を圧迫して呼吸を浅くします。呼吸が浅くなると自律神経のバランスはさらに乱れやすくなり、症状の慢性化につながることがあります。こうした身体の構造的な問題が、自律神経の乱れを長引かせる原因の一つになっているケースも少なくありません。


立ちくらみが頻発しているとき、「何かできることはないか」とお父さんお母さんが一番焦りを感じる瞬間ではないかと思います。すぐに劇的に変えることは難しくても、日常の中での小さな積み重ねが回復への大切な一歩になります。
ゆっくりと段階を踏んで立ち上がることで、血圧の急激な変動を和らげることができます。横になった状態からいきなり立つのではなく、まずゆっくり座る→少し待つ→立ち上がる、という順番を習慣にするだけでも、症状の頻度が変わることがあります。
血液の量を増やし、血圧を安定させるために、水分(1日1.5〜2リットルが目安)と塩分をしっかり摂ることが助けになります。ただし、砂糖が多いジュースや清涼飲料水は血糖値を乱高下させて症状を悪化させる可能性があるため、水やスポーツドリンクなどを活用しましょう。
「学校を休んでいるのに外に出させるのは…」と思われる方もいますが、夕方や夜でも動けるときに体を動かすことは、体力の維持と夜の睡眠の質を上げるためにも大切です。散歩程度でかまいません。太陽の光を浴びることも、体内時計の調整に役立ちます。


夜にブルーライトを浴び続けると脳が覚醒状態になり、なかなか眠れなくなります。就寝1〜2時間前はスマホやゲームを切り上げる習慣をつけることが、睡眠リズムの回復にとって非常に有効です。「わかってはいるけどやめられない」という場合は、寝室にスマホを持ち込まないなどルールを決めてみましょう。
医療機関では昇圧剤や漢方薬の処方、生活習慣の指導が一般的な対応です。これらが有効なケースもありますが、薬を飲み続けていても症状がなかなか改善しないと感じている方も少なくありません。なぜでしょうか。
昇圧剤は一時的に血圧を上げるための薬です。動悸や頭痛などの副作用が出ることもあり、根本的な解決には結びつかないことがあります。生活習慣の指導は大切ですが、実際に実行し続けるのが難しかったり、それだけでは改善が追いつかないケースもあります。
当院では姿勢分析、自律神経測定、体組成測定など5種類以上の検査を行い、その方の身体の状態を詳しく把握した上で施術の計画を立てています。骨格や筋肉のバランス、神経の伝達を整えることで、自律神経そのものの働きを高め、血流を改善する施術を行います。
薬やアドバイスとは異なる、手で触れて心身を楽にするアプローチは、医師・学校・家族とはまた違った立場でお子さんのサポートの輪に加わることができます。「どこへ行っても改善しなかった」という方も、ぜひ一度ご相談ください。
体育祭・修学旅行・学校の友達と過ごす時間——学生時代にしか経験できないことがたくさんあります。不調が続くことで、そういった大切な瞬間を逃してしまうのは、本人にとっても親御さんにとっても、本当につらいことです。
当院でサポートさせていただいた方の中には、「修学旅行に行けるか不安だったけど、無事に参加できた」「朝に起きられるようになり、学校に毎日通えるようになった」「危なかった進級・進学が間に合った」という声を多くいただいています。


回復のスピードや経過は人それぞれです。でも、早めに原因に向き合い、適切なサポートを受けることで、改善までの時間は確実に短くなります。一人で、あるいはご家族だけで抱え込まずに、周囲の力を借りることが回復への近道です。
私自身、会社員時代に過労とストレスで心身が限界を超えた経験があります。あのとき、もっと早く誰かに頼っていれば——今でもそう思います。
起立性調節障害は、本人の努力や根性の問題ではありません。まじめに頑張ってきたからこそ、身体が限界を超えてしまったと言ってもいいかもしれない。そういうお子さんたちと日々向き合っていると、そう感じます。
焦らなくて大丈夫です。でも、一人で抱え込むのはやめてください。どんな小さなことでも、気になっていることがあれば、ぜひ私たちに聞かせてください。当院では院長・副院長が初回の検査から毎回の施術まで専属で担当しますので、安心してご相談いただけます。あなたとお子さんのお悩み、全力でサポートします。


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