
院長:飯田お気軽にご相談ください!
夜なかなか寝付けなくて、次の日の仕事に支障が出てしまう。そんな経験はありませんか。実は私自身も会社員時代に過労とストレスで眠れない日々を過ごし、心身ともにボロボロになった経験があります。あの頃は栄養ドリンクばかり飲んで無理やり体を動かしていましたが、今思えばもっと食事に気をつけていればと後悔することもあるんです。
睡眠薬に頼らずに自然な眠りを取り戻したいと思っている方にとって、毎日の食事は実はとても大切な要素なんですね。不眠症でお悩みの方からよく「どんな食べ物を摂ればいいですか」というご質問をいただくのですが、適切な栄養素を含む食材を選ぶことで、睡眠ホルモンの分泌を助け、自律神経のバランスも整いやすくなります。


当院には不眠でお悩みの方が多く来院されていますが、施術と合わせて食生活のアドバイスもさせていただいています。この記事では、15年以上にわたる施術経験の中で実際に効果を実感された方が多かった食べ物や、逆に避けた方がよい食材について、できるだけ分かりやすくお伝えしていきますね。


薬に頼らず自然に眠れる体を取り戻すために、食事から見直してみませんか
睡眠と食事の関係について、まずは基本的なメカニズムからお話ししますね。私たちの体は、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンという物質の働きによって自然な眠気を感じるようになっています。このメラトニンを作り出すためには、トリプトファンというアミノ酸が必要不可欠なんです。
トリプトファンは体内で作ることができないため、食事から摂取するしかありません。トリプトファンは日中にセロトニンという神経伝達物質に変わり、夜になるとメラトニンへと変化して自然な眠気を促してくれます。つまり、朝や昼にトリプトファンを含む食べ物をしっかり摂ることが、夜の良質な睡眠につながるというわけなんですね。
また、自律神経のバランスも睡眠の質に大きく影響します。当院で自律神経測定器を使って検査をすると、不眠でお悩みの方の多くは交感神経が優位になったままで、リラックスを担う副交感神経がうまく働いていないことが分かります。食事の内容や食べるタイミングによって、この自律神経のバランスが整いやすくなったり、逆に乱れてしまったりするんです。
それでは具体的に、どんな食べ物が睡眠の質を高めてくれるのかをご紹介していきます。スーパーやコンビニでも手に入りやすいものばかりですので、明日からでもぜひ取り入れてみてくださいね。
睡眠ホルモンの原料となるトリプトファンは、バナナ、牛乳、チーズなどの乳製品、豆腐や納豆などの大豆製品、卵、赤身の魚やお肉に多く含まれています。朝食にヨーグルトとバナナを食べたり、昼食に納豆ご飯を選んだりするだけでも、夜の睡眠の質が変わってくることがあるんです。


特にバナナは手軽に食べられて、トリプトファンだけでなくビタミンB6やマグネシウムも含まれているため、セロトニンの生成を助けてくれる優秀な食材です。当院に通われている患者さんの中にも、朝にバナナを食べる習慣をつけたら寝つきが良くなったという方が何人もいらっしゃいます。
ビタミンB6やB12は、トリプトファンからセロトニンへの変換を助ける重要な栄養素です。玄米、豚肉、鶏肉、サバやイワシなどの青魚、レバー、ほうれん草などに多く含まれています。白米を玄米に変えるだけでも、ビタミンB群の摂取量はかなり増やせますよ。
青魚には良質な脂質であるオメガ3脂肪酸も豊富で、これが脳の働きを整えて睡眠の質を高めてくれます。週に2〜3回は魚料理を取り入れることをおすすめしています。
マグネシウムは筋肉の緊張を和らげ、神経を落ち着かせる働きがあります。アーモンドやカシューナッツなどのナッツ類、海藻類、ごま、アボカドなどに多く含まれています。カルシウムもまた神経の興奮を抑える働きがあり、小魚や乳製品、小松菜などから摂取できます。


当院でも施術と合わせて食事指導をする際に、ナッツ類を間食に取り入れることをよくおすすめしています。ただし食べ過ぎるとカロリーが高いので、1日に片手に軽く一握り程度を目安にしてくださいね。
GABAは脳内で抑制性の神経伝達物質として働き、リラックス効果や抗ストレス作用があります。発芽玄米、トマト、ジャガイモ、キムチなどの発酵食品に多く含まれています。最近はGABAを配合したチョコレートなども販売されていますが、糖分が多いものは逆効果になることもあるので注意が必要です。
体温が下がるときに人は眠気を感じやすくなります。生姜、ネギ、にんにく、根菜類などの体を温める食材を夕食に取り入れることで、その後体温が下がるタイミングで自然な眠気が訪れやすくなります。温かいスープや味噌汁も効果的ですよ。
睡眠の質を高める食べ物がある一方で、不眠を悪化させてしまう食べ物も存在します。夕方以降は特に注意が必要なものをご紹介しますね。
コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンク、チョコレートなどに含まれるカフェインは、交感神経を刺激して覚醒作用をもたらします。カフェインの効果は個人差がありますが、一般的には4〜6時間程度続くと言われています。夕方以降はできるだけ避けて、麦茶やハーブティーなどカフェインレスの飲み物を選びましょう。


お酒を飲むと一時的に眠くなることがありますが、実は睡眠の質は大きく低下してしまいます。アルコールは睡眠の後半部分を浅くし、夜中に目が覚めやすくなる原因になります。寝酒の習慣がある方は、少しずつ量を減らしていくことをおすすめします。
揚げ物やファストフード、こってりしたラーメンなどの高脂肪食は消化に時間がかかり、胃腸に負担をかけます。寝る前に胃腸が活発に働いていると、体が休息モードに入れず睡眠の質が下がってしまうんです。夕食はできるだけ消化の良いものを選び、寝る3時間前までには済ませるようにしましょう。
唐辛子などの辛い食べ物は体温を上げて交感神経を刺激し、覚醒状態を作り出してしまいます。また、刺激の強い香辛料は胃を刺激して逆流性食道炎のような症状を引き起こすこともあり、それが睡眠を妨げる原因になることもあります。
甘いお菓子やジュースを寝る前に摂ると、血糖値が急激に上がり、その後急降下します。この血糖値の乱高下が夜中に目が覚める原因になったり、睡眠の質を低下させたりします。実際に当院に来院された方で、夜のお菓子をやめただけで不眠が改善したという方もいらっしゃいました。
良い食材を選んでも、食べるタイミングを間違えると効果が半減してしまいます。ここでは、いつ何を食べるのが効果的なのかをお伝えしますね。
朝食は一日の中で最も重要な食事です。朝にトリプトファンを摂取すると、日中にセロトニンが作られ、夜にはメラトニンに変換されて自然な眠気を促してくれます。忙しくて朝食を抜いてしまう方も多いですが、バナナ一本とヨーグルトだけでも食べる習慣をつけてみてください。
昼食では炭水化物、タンパク質、野菜をバランスよく摂りましょう。炭水化物はトリプトファンが脳に届きやすくなる手助けをしてくれます。ただし、糖質を摂りすぎると食後の眠気が強くなりすぎて、午後の仕事に支障が出ることもあるので適量を心がけてくださいね。


夕食は寝る3時間前までに済ませるのが理想的です。消化の良いタンパク質や野菜を中心にして、量も控えめにしましょう。どうしても夜遅くなってしまう場合は、おかゆや雑炊、温かいスープなど消化に負担のかからないものを選んでください。
寝る1時間ほど前にホットミルクやカモミールティーなどの温かい飲み物を飲むと、体が温まってリラックスできます。ただし、飲みすぎると夜中にトイレに行きたくなって目が覚めてしまうので、コップ1杯程度にしておきましょう。
ここまで食事による不眠改善の方法をお伝えしてきましたが、実は食生活を見直しても改善しないケースも少なくありません。それはなぜでしょうか。
当院で自律神経測定器を使って検査をすると、慢性的な不眠でお悩みの方の多くは、交感神経と副交感神経の両方が弱っていて、自律神経そのものの働きが低下していることが分かります。この状態では、いくら良い食材を摂っても、それを活かせる体の機能が低下しているため、効果が出にくいんですね。
当院では全身のバランスを整え、血流や神経伝達という体の機能そのものを高める施術を行っています。体が本来持っている治る力を引き出すことで、食事から摂った栄養素もしっかり活用できる体に変わっていきます。実際に施術を受けながら食生活も見直していただくことで、相乗効果が生まれ、より早く不眠から解放される方が多いんです。


睡眠薬を飲まないと眠れないという方も、施術を重ねることで徐々に薬の量を減らせるようになり、最終的には自力で眠れるようになったケースもたくさんあります。不眠は放置すると慢性化しやすく、うつ病などのメンタル不調につながることもあるため、早めの対応が本当に大切です。
私自身も会社員時代に不眠に悩まされ、その辛さは身をもって経験しています。あの頃の私のように、一人で抱え込んで無理をしている方に、ぜひ一度相談していただきたいと思っています。食事の見直しと整体施術の組み合わせで、きっとあなたの睡眠の質は変わっていきますよ。どうか一人で悩まず、いつでもお気軽にご連絡くださいね。


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