
院長:飯田お気軽にご相談ください!
毎日のデスクワークで肩がガチガチに固まってしまって、マッサージ機の購入を検討されている方も多いのではないでしょうか。ネットで調べてみると、ネックマッサージャーからマッサージチェアまで、本当にたくさんの種類があって迷ってしまいますよね。


実は当院にも、マッサージ機を使っているけれど肩こりが改善しないという方が数多く来院されています。マッサージ機にも良い面はたくさんあるのですが、使い方を間違えると逆効果になることもあるんです。今回は整体師の立場から、マッサージ機の効果と限界、そして根本的な改善方法についてお話ししていきますね。


マッサージ機を買う前に知っておいてほしいことがあります
最近のマッサージ機市場は本当に活況で、2025年の最新モデルも続々と登場しています。人気の理由は明確で、整体院やマッサージ店に通う時間がない忙しい方でも、自宅で手軽にケアができるからです。特にコロナ禍以降、在宅勤務が増えて自宅でのセルフケアニーズが高まったことも大きいでしょう。
価格帯も幅広く、3000円程度のハンディタイプから10万円を超えるマッサージチェアまで、予算に応じて選べるのも魅力です。口コミサイトやランキングを見ると、もみ玉機能やEMS機能、温熱機能など、様々な機能を搭載した製品が高評価を得ています。こうした情報を見ていると、これさえ買えば肩こりから解放されるのではないかと期待してしまう気持ちもよくわかります。
マッサージ機を選ぶ前に、まずはどんな種類があるのかを理解しておくことが大切です。大きく分けると、首や肩に特化したネックマッサージャー、気になる部位に当てて使うハンディタイプ、座るだけで全身をケアできるマッサージチェアなどがあります。


首に装着するタイプで、コンパクトで持ち運びもしやすいのが特徴です。もみ玉が内蔵されていて首や肩を揉みほぐしたり、温熱機能で血行を促進したりする製品が人気です。デスクワーク中やテレビを見ながらでも使えて、充電式なら場所を選ばず使用できます。価格は5000円から2万円程度のものが主流で、手軽に始められる点が魅力です。


マッサージガンとも呼ばれるハンディタイプは、振動によって筋肉をほぐすもので、自分で気になる部位をピンポイントでケアできます。肩だけでなく、背中や腰、足など全身に使えるのがメリットです。ただし自分で持って当てる必要があるため、長時間の使用は腕が疲れてしまうこともあります。振動の強さを調節できるものが多く、1万円前後から購入できます。


予算に余裕があれば、マッサージチェアも選択肢に入ります。首から肩、背中、腰、足まで全身を一度にケアでき、座っているだけで良いので楽です。最近の製品は医療機器認証を取得しているものもあり、本格的な施術に近い感覚を得られます。ただし場所を取ることと、価格が高額になることがネックです。
マッサージ機には確かにメリットがあります。最大の利点は、いつでも好きなときに自宅でケアができることです。仕事で疲れて帰ってきたとき、整体院の予約を取る必要もなく、すぐに使えるのは大きな魅力でしょう。また一度購入すれば、何度使っても追加費用がかからないコストパフォーマンスの良さも見逃せません。
振動や温熱によって一時的に血行が良くなり、筋肉がほぐれて楽になる感覚は得られます。その瞬間の気持ちよさやリラックス効果は確かにありますし、仕事の合間のリフレッシュとして活用するのは良い使い方です。家族で共有できる点も経済的ですし、プレゼントとしても喜ばれることが多いようです。
ここからが本当に大切なお話です。当院に来られる方の中には、マッサージ機を毎日使っているのに肩こりが治らない、むしろ悪化している気がするという方が少なくありません。なぜこのようなことが起きるのでしょうか。
マッサージ機の最大の問題は、表面的な筋肉をほぐすことはできても、肩こりの根本原因にはアプローチできないという点です。肩こりは単に肩の筋肉が固いから起きているのではなく、姿勢の歪み、自律神経の乱れ、骨盤や背骨の動きの悪さなど、複合的な要因が絡み合って発生しています。マッサージ機で一時的に楽になっても、原因が解決されていないため、すぐに元に戻ってしまうのです。
効いている感じがほしくて強い刺激で使い続けると、筋肉が防御反応を起こしてかえって固くなることがあります。これは当院の肩こりページでも詳しく説明していますが、身体は攻撃されていると感じると、より強く身を守ろうとする性質があるのです。その結果、もみ返しがひどくなったり、以前より強い刺激でないと満足できなくなったりする悪循環に陥ります。
マッサージ機には使用上の注意点もあります。首の前面や脊椎の真上など、強い刺激を与えてはいけない部位があるのですが、自己判断で使っていると知らずに危険な使い方をしてしまうこともあります。また炎症がある時や、神経痛がある時などに使用すると、症状を悪化させる可能性もあるため注意が必要です。
ここで改めて、肩こりがなぜ起きるのかを考えてみましょう。当院では年間5000人以上の施術を行っていますが、肩こりで来られる方のほとんどに共通しているのが、自律神経の交感神経が優位になりすぎているという状態です。


デスクワークや勉強で長時間同じ姿勢を続けたり、時間に追われてプレッシャーを感じたりすると、交感神経が活性化して筋肉に力が入ります。本来なら休憩時に力を抜くべきなのですが、この状態が続くと身体が慣れてしまい、無意識のうちに力が入り続けるようになるのです。これが慢性的な肩こりの正体です。
さらに、立ち方や座り方のクセによって骨盤や背骨の動きが悪くなっていることも大きな要因です。骨盤が歪んでいると背骨もまっすぐ立てず、その上に乗っている頭を支えるために肩や首の筋肉が過剰に働かなければなりません。スマホを見る時の姿勢、パソコン作業時の前かがみの姿勢なども、肩こりを引き起こす大きな原因になっています。
意外に思われるかもしれませんが、目の酷使や指先の使いすぎも肩こりに直結します。長時間画面を見続けることで目の周りの筋肉が緊張し、それが首の筋肉の緊張につながります。また細かい作業で指先を酷使すると、腕の筋肉が緊張して、それが肩の筋肉にも影響を及ぼすのです。
当院では肩だけを見るのではなく、全身の骨格、筋肉の状態、自律神経のバランスを詳しく検査していきます。姿勢解析や自律神経測定などの客観的な検査を行うことで、あなたの肩こりがなぜ起きているのか、その本当の原因を明らかにします。


原因が分かれば、そこにピンポイントでアプローチできます。背骨や皮膚を介して脳に安心安全の信号を送り、自律神経を整えることで、筋肉の緊張を根本から緩めていく施術を行います。強い力で押したり揉んだりするのではなく、身体が自然に力を抜ける状態を作っていくのです。
整体で根本的な改善を進めながら、マッサージ機を補助的に使うのは良い方法です。ただし使い方には注意が必要で、弱めの設定で短時間使用する、リラックスタイムとして楽しむ程度にとどめるなど、身体に負担をかけない使い方を心がけましょう。施術を受けながら、あなたの状態に合った使い方をアドバイスさせていただくこともできます。
マッサージ機を使っても効果を感じない方、一時的には楽になるけどすぐ戻ってしまう方、何年も肩こりに悩まされている方は、ぜひ一度整体院での検査を受けることをおすすめします。特に頭痛や吐き気、手のしびれなども併発している場合は、早めの対処が必要です。


当院では施術歴15年以上の専属担当が、初回から最後まであなたの身体の変化を見守りながら施術を進めていきます。一人ひとりの原因が異なるからこそ、検査を丁寧に行い、あなただけのオーダーメイドの施術計画を立てることを大切にしています。
マッサージ機は便利なツールですが、それだけに頼ってしまうと、本当の原因を見逃してしまうことがあります。肩こりは身体からの大切なサインです。長時間働きすぎていないか、ストレスを溜め込んでいないか、身体が休息を求めているのではないか、そんなメッセージかもしれません。
私も会社員時代に、栄養ドリンクやマッサージで一時的にしのぎながら頑張り続けて、結局は身体を壊してしまった経験があります。だからこそ、同じような状況にある方には早めに適切なケアを受けてほしいと心から思っています。
肩こりは適切なアプローチをすれば改善できる症状です。マッサージ機の購入を検討されているなら、その前に一度、本当の原因を知るために当院にご相談ください。検査を受けて現状を把握するだけでも、これからのケアの方向性が見えてくるはずです。一人で悩まず、いつでも気軽にお問い合わせいただければと思います。あなたの肩こりが根本から改善されて、毎日を快適に過ごせるようになることを願っています。


遠方にお住まいなどの理由で当院にお越しになるのが難しい場合は、こちらのページもご覧になってみてください。

