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【突然、声が出ない】左反回神経麻痺が4か月で完治した、私の体験談

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2016年7月に、私飯田は反回神経麻痺(はんかいしんけいまひ)という、突然声が出なくなる病気になり、医学的には原因不明のまま4か月ほどで完治するという経験をしました。

同じ症状でお悩みの方、原因不明で治るかわからないと言われて不安で一杯の方に、少しでもお役に立てればと思い、当時の体験談を詳しくお伝えしようと思います。

目次

実録・反回神経麻痺の発症から完治まで

せっかくの体験なので、何かの役に立つかと思い、当時細かく記録をしていたので、時系列でお届けします。

声が出ない、風邪の引き始めかな?と思っていたら…

7月1日夜 はじまり

ちょっと声がかすれてるな、風邪の引き始めかな?と思いながら寝る

7月2日朝 風邪かな?

朝起きるとやはり声がひどくかすれていて、ほとんど声が出ない。電話だと相手に何も伝わらないレベル。水を飲むと、むせて噴き出してしまうので、ゴクゴクは飲めない。

7月3日~7日 さすがにおかしい?

前日と同じ状態が続く。風邪だと発熱や鼻水、だるさなどが出そうなものだが、そういう症状は一切なく、声が出ない、飲むとむせるだけで、その症状が全く変わらない。

そのうち治ると楽観して普通に仕事もしていたが、さすがにおかしいと思い、スタッフからも勧められて耳鼻科に行くことに。

左反回神経麻痺の診断で、昭和大学病院にて検査の日々

7月8日朝 「左反回神経麻痺」で要精密検査!

職場近くの耳鼻科を受診すると、鼻からファイバースコープを入れる検査で、左反回神経麻痺と診断。すぐ大学病院で精密検査を受けるようにと、紹介状を頂く。※この時の声帯の写真

仕事を調整して昭和大学病院の耳鼻咽喉科で、再びファイバースコープにて同様の診断。医師より、反回神経の走行している範囲のどこかに異変があるので、採血してヘルペスやウイルスの確認、胸部CT、脳MRIを順番に撮っていきますとの説明。

7月8日午後 造影剤胸部CT検査

当日午後に緊急でCTが撮れるとのことで、採血後一度仕事に戻ってから、午後に腕から注射で造影剤を入れて、胸部CT検査。初めての造影剤は、聞いていた通りモワっとした独特の熱感。

7月11日 心臓、肺は異常なし!

胸部CTの結果は心臓、肺ともに異常なし。翌日は予定通り脳のMRIを撮影。

7月12日 脳MRI

MRI室に入る前に、更衣室で金属類をすべて外し、用意されたガウンに着替え、再度注意事項を念押しされて入室。

機械の中に収納され、撮影が始まると、借りたヘッドフォンからはスタジオジブリの癒しのオルゴールが流れ、背景では工事現場のような音が聞こえます。

狭さによる圧迫感や轟音に少しひるみましたが、だんだん慣れてきて眠気を催した頃に終了。

検査で異常なく、原因不明の特発性と確定する

7月13日 声の専門医が主治医に

これまで特に担当医はおらず、毎回違う先生だったが、この日から声の専門医が主治医となる。

前日の脳MRIの結果もすでに出ていて異常はなし。ヘルペスの可能性は残るが、それがわかるのにはもっと時間がかかるので、できることを進めていきましょうとのこと。

ファイバースコープで声帯の動きはなし。管をくわえて「イー、ヒー」という発声をすると、健康だと10秒以上続くはずが、4秒弱でむせる。何かのきっかけで声帯が動き出すことがあるので、声はなるべく出してみるようにと。

念のため食道と、胃の下の方を見たいのでと胃カメラをすることになり、神経修復を促すため「メチコバール」を処方。1日3回、3週間分頂く。

7月20日 胃カメラ

消化器内科にて、初めての全身麻酔での胃カメラ。カメラが入ってくるのは少し苦しかった気がするものの、そのあたりから記憶が曖昧で、気持ちよく眠って起きたら終わってました。

8月3日 原因不明の特発性と確定

前日に消化器内科でも説明を受けたが、耳鼻咽喉科の主治医からも、胃カメラの結果は食道も胃もきれいで問題なく、これで原因不明の特発性と確定とのこと。

医学的には検査も治療も特にできることはないので、メチコバールを飲みつつ、自然回復を期待して、なるべく声を出すようにして生活してくださいと。次回は9月28日に経過観察。

無自覚だったストレスに気づき、あり方を見直す

8月4日~9月27日 次の検査までの日々と気づいたこと

さんざん検査をして、医学的には健康体だとのお墨付きをもらったので、幸い身の回りにたくさん名人がいる、整体、カイロ、鍼灸などの施術を受けたり、メンタルや感情面から内省しつつ、生活してみることに。

この時点で、もう声が元のように出ることはないのかもしれないなと割り切れていて、何としても治したいというよりは、一回立ち止まって自分に目を向けて、この数年のことを振り返ってみようという穏やかな気持ちでした。

声が出なくなった当初からこの頃まで、特に自覚するストレスはなく、生活習慣も、普通に食べて寝て仕事で身体も動かしていたので、大きな問題はないと思っていました。

ただ客観視してみると、仕事では開業7年目で、スタッフは育っては独立し、新たなスタッフが加入するという流れで、当時も6~7名。経営を維持するためには自分が成長を続けないといけないという思いで、院内での仕事以外に外部の勉強会に複数参加したり、団体の役員をやったりと忙しくはしていました。

経営者なら当たり前だし、自分のためだからむしろ楽しいことだと思い込んでいましたが、本来のんびり自分の世界が好きな自分には過剰ながんばりで、ハイになって感覚が麻痺していたのだと思います。

子供も6歳と4歳で、色々と楽しい経験もさせてあげたいし、将来のために備えも必要、家族やスタッフを安心させるためにも自分は弱みをみせたり不安になるようなことはしないようにと、いつの間にか自分の最低限と思うハードルがインフレしていて、無自覚ストレスだったのかもと思えるようになりました。

これは自分一人で考えただけでなく、整体やカイロ、鍼灸の施術を友人や先輩たちにしてもらいながら、身体の緊張が緩むのに合わせて心が緩んでいく中で徐々に気づけたことです。

それからは、本当にやりたいことと、実はいやだったことを自覚して、もっと気楽に、根詰めず、もっと周りに頼って、睡眠と休息をしっかりとって、栄養とって、ちょっと運動して、そうやって意識するように生活しました。

弓状変形もあったが、なぜか完治する

9月28日 声帯が動き始めた!けど弓状変形あり

約2カ月ぶりの診察。だいぶ声の調子がいい日もでてきています。

声が何秒続くかテストでは、以前4秒続かなかったものが、正常範囲の10秒続きました!そしてファイバースコープでは、左の声帯がちょっとだけど動いているとのこと。

ただし、長い間麻痺していたため、左の声帯が弓状変形(きゅうじょうへんけい)していると。なので声を出すときに振動はするけど、変形している分完全に閉じ切らないので、まだかすれているそう。

変形は治るのか、治るとしてもどれくらいかかるか、全くもって不明。まだヘルペスウイルスの可能性が残ってるので、もう一回採血して、7月の数値と比べるとのこと。

11月16日 ついに完治!

11月に入って、ずいぶん声が出る日が増えてきて、この数日はもう治ったんじゃないか?というくらい。

診察の結果、「声帯は動いてるし、変形も治ってます。血液検査の結果はヘルペスもなかったし、結局原因不明のままでしたが、とにかく治ってよかったですね。これで診察は終了です。」ということで、7月1日に発症してから約4カ月。めでたく完治となりました。

この数日後には、親友の結婚式でのスピーチもばっちりできたし、早くも反回神経麻痺の体験談は、いい思い出になりました。

こうして記録を残すことで、どこかの同じ症状で不安になっているあなたを、少しでも勇気づけられたらうれしいです。

終わりに

あれから9年経ちますが、その後も体には何の不調もなく、元気に過ごしています。久しぶりに当時の記録を見直しましたが、未だに何が原因で、なぜ治ったのかは私の想像でしかありません。

同じような声がかすれる、出ない、飲むとむせるという症状の方でも、別の原因の場合もあるでしょうし、原因不明ならメンタルや無自覚ストレスが原因だとも言い切れません。声が重要な仕事の方など、また事情が違ってくることもあると思います。

ですが、医学的には打つ手なし、経過観察ですと言われた場合でも、このように治った実例があるということと、整体の施術やメンタルケアなど、できることはあると知って、ぜひ頼っていただきたいと思っています。

最後にもう一つ、反回神経麻痺になって改めて気づけたのは、身体のすごさです。声がかすれるのはまあいいやと、割と早い段階で割り切れたのですが、やっかいなのは突然くる咳き込みでした。

人と接する仕事なので、咳がひどいときは、マスクをして仕事していた時期もあります。声帯がぴったり閉じないから、気管にいろいろ入ってきてしまい、肺まで侵入しないように、咳で追い出すんですね。

逆に言うと、普段は何も考えていなくても、自律神経が勝手に各臓器に命令をだして、声を出したり、咳も出なくていいようにうまくコントロールしてくれている。当たり前は当たり前ではない、すごいことで、一生を共にする自分の身体に感謝して、大切に扱わないとと心から思えるようになりました。

当院での施術も、身体の持つ治る力をリスペクトして、その力が発揮できるようにサポートするというものです。声に限らず、身体の不調でお悩みの方はぜひご相談頂けると嬉しいです。

反回神経麻痺、自律神経失調症でお悩みなら…

反回神経麻痺、自律神経失調症について詳しくまとめたこちらのページもご覧ください。

自律神経失調症の症例報告


院長:飯田

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住所
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電話番号
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